25年前のパソコン。復活!?

こんにちは、アビッツのAIです。
今回ご紹介するのは1998年製のノート型パソコンの起動復旧です。

今から約25年前に発売されたNEC LAVIE NX LW43H。
WindowsNTとWindows98用に設計されたノート型パソコン。

まずは主なスペックからご紹介しましょう。

  • Mobile Celeron(433MHz)
  • RAM 192MB(標準では64MB)
  • 2.5インチ HDD 28GB(IDE Ultra ATA-33、標準では12GB)
  • 3.5インチ FDD
  • CD-ROMドライブ(24倍速)
  • PCI TypeⅡ x 2
  • 14.1型TFTカラー液晶(最大解像度1024x768、 1677万色)
  • 56kbpsモデム(ブロードバンドではなく電話回線用)
  • Windows2000 Professional(標準ではWindows 98 SE)

令和時代のパソコンからすると明らかに単位が違うスペックです。さすがに25年も前のパソコンとなると時代を感じてしまうのですが、当時としては比較的高性能なもので約35万円で購入された想い出を聞かせていただきました。OSをWindows98 SEからWindows2000に入れ替えたり、いくつかの部品を交換したりと、普段使う分には不自由がまったくなかったそうです。

ところが2年振りに使おうと電源を入れたら起動しなくなり、困った挙句当社に足を運んだそうです。さらにお話を聞くと、最新のパソコンではなくこのパソコンでなければならない特有のご事情があるので、どうしても復活させたいというご依頼をいただきました。

A4タイプですが重量は約3.1kg。
現代のパソコンよりも2~3倍のずっしり感があります。

調査すると、バッテリーは既に充放電ができない状態。電源を入れると、BIOSのエラーメッセージが表示されるため、Windowsが起動できないことを確認しました。

BIOSの設定値が初期化されていました。
時計が1948年!?単純に設定値を忘れてしまっただけでなく、異常な値になっているようです。

そうです、もうお分かりのように、コイン電池が完全に消耗しています。コイン電池はノート型パソコンだけでなく、ほぼすべてのパソコンに付いています。今も昔も、パソコン自体の設定を保存するCMOSと時計を維持するための電源を供給するために必要不可欠なものです。ACアダプターやバッテリーで電源が確保できないときにコイン電池で駆動するようになっています。ところが、2年間放置されコイン電池が消耗した結果、設定内容と時計が狂ってしまったというわけです。放置されたパソコンにはよくある症状のひとつです。

パソコン本体のネジを外すと、チラッと見えるコイン電池。
取り外したコイン電池。被膜に覆われた充電タイプのものです。

さっそくパソコンを分解してコイン電池を取り出します。充電タイプのものなので、充放電を繰り返したことや過放電で使えない状態になっていました。交換後にBIOSを初期化して日時も設定します。これでACアダプターを抜いてもBIOSで設定した内容が保持されるようになります。

同じタイプの充電型コイン電池に交換します。

コイン電池を充電したあとに電源を入れます。すぐにWindows2000が起動して、設定した日時で動作していることを確認しました。

Windows2000の起動画面。
これを見て懐かしいと思われる方も多いはず。
何事もなかったように、無事に起動できました。

バッテリーが寿命のためACアダプターが無いと電源断の状態になってしまいますが、常時コンセントから給電するので支障はないそうです。また、インストールされているソフトウェアは限られた用途でしか使わないため、最新の性能や機能が必要ないのだとか。それでもこのパソコンが必要な理由は特有のご事情があるからで、お客様が25年間も大切にされていることが伝わってきました

当社としては、お客様のご要望に応えるために全力で対応させていただきました。大切なパソコンを復活させることができ、スタッフ一同大変嬉しく思っております。

今後もお客様の大切なパソコンをサポートさせていただきますので、何かお困りのことがございましたらいつでもご相談ください。お客様のご満足を最優先に考え、丁寧な対応を心がけてまいります。ありがとうございました。

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