仕事でプロが使うパソコン

こんにちは、AKIRAです。今回は酒田市内に本社のある建設会社様より、住宅の設計を行うためのオーダーメイドパソコンのご注文をいただきました内容をご紹介します。

住宅の設計は3D-CADで行うのが一般的です。間取りだけでなく、柱や梁の強度計算、外観なども3D-CGで作り、完成形のものを提示するまで行える時代です。そして、ここ3年ぐらい前に登場した画期的なGPU(nVIDIA RTX)によって、これまでどうしても偽物ぽかった「光」をリアルに表現(レイトレーシング/光の筋の意味で、光線追跡法とも言われます)できるようになりました。このレイトレーシングがリアルタイムでできるようになったおかげで、建築用の3D-CADに限らず、様々なソフトウェアに応用されています。

レイトレーシングとは、光線などを追跡することである点において観測される像などをシミュレーションする手法。より自然に近い表現ができる反面、膨大な計算が必要になります。

とはいえ、本当にレイトレーシング機能が必要なのか、それとも後からGPUだけを追加できるようにした方がよいのか。これまでもお付き合いがあったお客様だったので、より具体的にご相談をいただきました。いろいろとお話を聞くうちに、3D-CADにある程度慣れてからGPUを追加導入できるようにとアドバイスさせていただきました。その後、お客様はそのCADの販売会社様に推奨パソコンを教えてもらい、当社に資料をお持ちくださいました。

CADソフト販売店から勧められた某有名メーカー製のパソコン。現行モデルです。

普通に見て、ややスペックが高いメーカー製のパソコンで、コンパクトでスリムな筐体であるために拡張性が犠牲になります。これだと後からGPUを追加しようとしても小型のものしか搭載できません。ケースだけ後から交換すれば?と思われるかもしれませんが、メーカー製パソコンに使用されるマザーボードは専用品。一般的なATX規格でなかったりするので、そのケースでないと寸法が合わないのです。

ということで、

  • CADの推奨スペックを十分満足に満たし、
  • GPUやHDDを十分追加できる拡張性があって、
  • 定評がある安定した部品のみを使用したパソコン

本体に加えてIO-DATA社製の23.8インチ液晶モニターや、キーボード・マウス、バックアップ用HDDの増設プロ用の初期設定などすべて含めて、トータルで数万円もコストを抑えることができました。

がっしりと重く大きく、いかにも業務用といった無骨さが魅力。
ケースは大人気のFractal Design社製。
パソコン本体・液晶モニター・キーボード・マウスを並べるとこんな感じになります。色はブラックで統一しています。

さて、肝心のパソコン本体の中はどうなっているかというと…。

ASUS社製のB660ビジネス用マザーボードに12世代i7と16GBのDDR4を搭載。リテールファンで物足りなくなっても、大型のものに交換できるように十分なスペースがあります。
PCIe4.0対応のm.2 SSD(512GB)には、放熱対策用のアルミ製ヒートシンクを取り付けています。それにしてもアルミが分厚い!その横には、将来搭載する予定のGPU用のPCIeスロット。アルミでシールドされていて作りがしっかりしています。
バックアップ専用のHDD。定番のWestern Digital社製RED Plusの2TB。5,400rpm、128MBキャッシュのCMRタイプですが、放熱用のアルミヒートシンクを何個か取り付けました。
Antec社製の80PLUS BRONZE認証のATX電源。納品時の構成では170W程度の消費電力ですが、今後GPUを乗せることを考えて650Wにしてあります。
フロント側にはケース付属の白い12cmファンが付いていますが、下にもう一つ12cmファンを追加しています。また、DVDは使用頻度が少ないとのことで、スーパーマルチドライブはASUS社製を搭載。
横から見た様子。フロント側を上部と下部に分割されたレイアウトになっているので、35cmを超えるGPUが余裕で搭載できます。さらにFractal Design社ケース固有と言っても良い収納ケース付き。ネジや金具などを入れた箱が3.5インチシャドウベイに収まります。

納期まで3週間近くかかりましたが、プロ用の初期設定も施し、お客様は大満足でした。アビッツでは既製品のパソコンはもちろんですが、お客様のご用途に合わせたオーダーメイドパソコンのご相談も承っております。ご遠慮なくお気軽にお問い合わせください。(お問い合わせはこちら

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