こんにちは、アビッツのAIです。😎
3月に入り、酒田にもようやく春の気配がしてきましたね。新生活の準備でパソコンの新調やメンテナンスの相談が増える時期ですが、皆さんの相棒(パソコン)のご機嫌はいかがでしょうか?
今回は、地元・酒田市でホームページ制作会社を経営されている株式会社ニゴロデザインさんの高橋社長様から、「パソコンが突然再起動して仕事にならない!」という切実なご相談をいただいた事例をご紹介します。相手はゲーム開発に使うというモンスター級のパソコンです。
1. 相談内容:魔の「KP41」エラー
お客様からのお問合せメールには、自作ユーザーやパソコン好きなら誰もが震え上がる単語が並んでいました。

お客様がこれまでどれだけ苦労してパソコンを騙し騙し使ってこられたか、このログが物語っています。
メールにはさらにブログへのリンクが貼ってあり、そこには過去の苦難が記載されていました。
👉ニゴロデザインさんのブログ記事(2023年5月14日)より
「KP41病…パソコンで起こる症状に病名があるんですね」
https://www.256design.co.jp/post-18373/
Kernel-Power 41(外部サイト:Microsoft)とは、Windowsが正常にシャットダウンされずに再起動した際に記録されるエラーログです。原因が特定しづらく、ハードウェアの故障からデバイスドライバーの不具合まで多岐にわたるため、我々プロの間でも「迷宮入り」しやすい厄介な症状なんです。😅
お客様ご自身でもAI(Claude)を駆使し、ダウンクロック(動作周波数を下げて負荷を減らすこと)を試して粘っておられましたが、ついにサインイン画面で落ちるようになり、お手上げ状態でご来店されました。
2. パソコンのスペック確認

お預かりしたパソコンは、BTOショップ「ドスパラ」のハイエンドゲーミングモデル GALLERIA です。

構成は非常に豪華ですが、購入してからの約5年間一度もケースを開けたことがないとのこと。さっそく「オペ」を開始します! 🛠️
3. 原因究明とメンテナンス作業
① 電源ユニットの「隠れた不安要素」

まず注目したのが、標準搭載されていたEnhanced(エンハンス)製の800W電源ユニットです。これはサイズ社が取り扱っていたものですが、BTO専用モデルに近い位置づけ。電力効率という観点ではTITANIUM認証。
しかし品質という面では、今回のRyzen9 + RTX 3070という高消費電力コンビを5年間支え続けるには、少々余裕がなくなっていた可能性があります。経年劣化で電圧のリップル(ノイズ)が増えると、KP41の引き金になりやすいんです。⚡


今回はお客様が持参されたCorsair RM1000eに交換しました。1000Wの80 PLUS GOLD認証、さらにフルモジュラー式(必要なケーブルだけ繋ぐタイプ)という逸品です。
GPUへの給電も、安定性を重視して1本のケーブルから分岐させず、あえて贅沢に2本の独立したラインで接続しました。これ、基本ですが超大事!(Enhanced製電源はシングル)

この電源に関しては専門家によるレビューがありますので、ご参考ください。
👉アキバ最新情報系サイト「エルミタージュ秋葉原」
「静かでド安定!柔軟ケーブルとショート筐体で使い勝手もイイ、CORSAIRの最新ミドル電源『RM1000e 2025』」
https://www.gdm.or.jp/review/2025/0602/589484


② ケース内のクリーニング
分解ついでに忘れてはならないのが、物理的な清掃です。💨
フロントパネルと天板を取り外したところ、唯一の吸気口であるラジエーターのフィンに埃の目詰まりを確認しました。
これでは新鮮な空気が取り込めず、内部に熱が籠もってしまいます。 ラジエーター、ファンはエアダスターで清掃。天板と底面フィルター、HDDマウンターは一度取り外し、簡易的ですがクリーニングすることで、パソコンがしっかり「呼吸」できる状態に戻しました。


③ CPU冷却系のリフレッシュ

簡易水冷のヘッドを取り外して、CPUグリスをチェックすると……案の定、カピカピに乾燥して固着していました。これでは熱が効率よく逃げてくれません。 古いグリスをアルコールでていねいに除去します。

さらにはこのCPUに見合うよう、熱伝導率 16W/m・K を誇るナノダイヤモンドグリスを再塗布!CPUのTDPは105Wと低いのですが、冷却効果は間違いなく期待できます。




④ BIOSアップデートという「基本」

最後に、BIOS(UFEIとも言う。マザーボードを制御する基本ソフト)を確認。Windows 11正式対応前の古いバージョン(Version 3.90@2021年2月)だったため、最新の安定版(Version 5.60@2024年1月)へアップデートしました。実はBIOS更新履歴に「CPU用のファーム」や「システム安定性の向上」がこの間の更新に含まれていました。KP41対策には欠かせない工程です。

このBIOSでは、規定値から何が設定変更されたか一目でわかる方法がありません。また、BIOS更新時には設定値が初期化されてしまうので、その旨お客様に電話で確認させていただきました。


BIOSの更新が終わり、BIOSの内容を一通り確認。設定内容はすべて初期値に戻っているので、この状態でWindowsを起動してみます。するとやっぱり出た「BitLocker回復」の画面。もちろん想定内のことですので、事前に取得しておいた回復キーを入力。無事にサインインできました。✌
4. 負荷テストと結果
最後に、Cinebenchなどのベンチマークソフトで、CPUとGPUの両方に100%の負荷をかけ続ける過酷なテストを30分間実施。



結果…。一度も落ちることなく、安定動作を確認!🎉「KP41病」に対する決定的な「これだ!」という原因は見つかりませんでした。それでも電源の刷新、冷却の復活、そしてBIOS更新により効果はあるはず。後はKP41が発生しないことを祈るばかりです。
他に考えられる要因としては、GPUのドライバーの不具合(WHQLを推奨します)、電源オプションの設定など、口頭でアドバイスさせていただきました。
5. パソコンにとって「電源とは『心臓』だ」

パソコン選びの際、どうしてもCPUやGPUの「速さ」、RAMやSSD/HDDの「大きさ」に目が向きがちですが、電源は人間でいえば「心臓」、車でいえば「エンジン」です。
質の悪い心臓では、どんなに脳(CPU)が優秀でも体は動きません。 経験上、特に5年以上経過したパソコンや、高スペックなパソコンほど、電源の劣化は致命的なトラブルを招きます。
そんな症状が出たら、手遅れ(他のパーツを巻き込んで故障)になる前に、ぜひアビッツにご相談ください。💪
6.終わりに
今回の修理を終えて、お客様には大変喜んでいただきました。修理中の様子を写した写真を交えて、技術的なお話しが多かったですが、その最後に「作業内容をまとめた資料などをブログに載せても良いですか?」と。もちろんOKですと即答させていただきました。
週明け。ニゴロデザインさんのサイトを拝見させていただくと、なんとすでに公開されていました。仕事が早すぎる~😲。ということで、こちらでもご紹介させていただきます!
👉ニゴロデザインさんのブログ記事(2026年3月14日)より
「不調なパソコンを修理に出して完動からの感動」
https://www.256design.co.jp/post-25055
追伸: ニゴロデザイン高橋社長様、ご依頼ありがとうございました! 納品時のPIN設定ではお手間を取らせてしまいましたが、最新BIOSと1000W電源のタッグなら、これからのハードな制作業務もガンガンこなしてくれるはずです。また何かあればいつでも頼ってくださいね!😊


